当店のDXへの取り組み ~デジタルで変わる格闘技用品の未来~

当店では、昨今のデジタル社会に対応し、格闘技愛好家の皆様によりよいオーダーメイド製品を提供するとともに、一人事業主として業務の効率化を図るため、積極的にDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組んでいます。この記事では、当店のDX推進に関する具体的な取り組みをご紹介いたします。
1. 経営の方向性とデジタル活用のビジョン
当店は「格闘技愛好家一人ひとりの個性を活かしたオーダーメイド製品を、デジタルの力でより身近に提供する」というビジョンを掲げています。2023年3月に私自身が経営方針として「2026年ビジョン」を策定し、明文化しました。このビジョンは現在、自社で文書化しており、公的資料として開示可能な状態にあります。このビジョンでは、具体的に以下の3つの方向性で事業を推進することを定めています。
- 顧客満足度の向上: デジタル技術を活用した迅速な対応と、お客様一人ひとりのニーズに合わせたオーダーメイド製品の提供
- 製作工程の効率化: デジタルツールを活用したパターン管理や受発注の自動化による、製作時間の短縮と品質の安定化
- 新たな顧客層の開拓: SNSやオンラインストアを活用した新規顧客へのリーチと、デジタルコンテンツによるブランド価値の向上
この「2026年ビジョン」において、「デジタルを活用した格闘技用品の新たな価値創造」を経営の中核に据え、売上の50%をオンラインチャネル経由に転換することを目標として明確に文書化しています。このビジョン文書は経営の指針として日々の意思決定に活用するとともに、必要に応じて開示できる準備を整えています。
2. 戦略の具体化とその推進体制
当店のDX戦略は、代表である私自身が設計した以下の3段階で進めています。
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基盤整備フェーズ(2023年~2024年)
- 開業と同時にDX基盤整備を開始
- SNS連携の強化とデジタル販促の仕組み構築
- デジタル管理ツールの導入(製品パターン、在庫、顧客データ)
- デジタルスキル習得のためのオンライン講座受講
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業務変革フェーズ(2024年~2025年)
- 注文プロセスのデジタル化(オンライン簡易見積もり機能導入)
- 顧客対応のオンライン化(LINE公式アカウント活用)
- データに基づく製品開発・改良の実施
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事業拡大フェーズ(2025年~)
- デジタルコンテンツを活用した販促強化
- 海外顧客向けオンライン対応の開始
- 他店舗・選手とのデジタル連携による新たな価値創出
推進体制としては、私自身が中心となり、月に一度「DX推進日」を設け、進捗確認と次のアクションプランを策定しています。
また、私の判断と指揮のもと、IT専門知識を補完するための体制として、広島商工会議所のITサポート窓口の助言を受けながら、地元のITサポート事業者と顧問契約を結んでいます。この契約は私自身が主導して交渉・締結したもので、月1回のオンラインミーティングで助言を受け、DX戦略の実行に活かしています。さらに、中小機構の「IT経営簡易診断」も活用し、客観的な視点で当店のDX推進状況を確認しています。
デジタル化の知見を広げるため、同業の個人事業主とのオンラインコミュニティを私自身が構築し、このネットワークを通じてデジタル化のノウハウ共有や課題解決に取り組んでいます。このコミュニティ運営も私が主体となって行い、定期的な情報交換会の開催やベストプラクティスの共有を積極的に推進しています。
3. 最新のデジタル技術を活かす環境整備の取り組み
当店では以下のITツールやクラウドサービスを導入し、一人事業主でも効率的に業務を進められる環境を整備しています。
導入ツール・サービス
- Shopifyによるオンラインストア: 2023年から構想・準備を開始し、2024年9月に自社ECサイトをShopifyで公開予定。商品管理・受注・決済をシームレスに処理し、スマートフォンからも管理できる環境の実現を目指しています。
- Googleスプレッドシートによる在庫・顧客管理: 生地やパーツの在庫、顧客の測定データをクラウド上で管理し、いつでもどこでも情報にアクセス可能な環境を構築。
- LINE公式アカウント: お客様との円滑なコミュニケーションを実現。採寸データの確認やデザイン相談をチャット上で完結できるようになりました。
- クラウドストレージサービス: 製品デザインのパターンデータや過去の制作実績をクラウド上に保存し、いつでも参照可能に。災害時のデータ保全にも役立っています。
- SNS連携ツール: Instagram、FacebookなどのSNS投稿を一元管理し、効率的な情報発信を実現。投稿分析機能も活用しています。
- オンライン決済サービス: クレジットカード、スマホ決済など、多様な決済手段を提供し、購入の利便性を向上。
これらのツールは、スマートフォンやタブレットからもアクセスでき、作業場と移動中のどちらでも業務が進められるよう工夫しています。各ツールの選定にあたっては、機能性だけでなく、セキュリティや将来的な拡張性も考慮しています。
4. DX戦略の進捗を測るKPIの設定
当店では、DX戦略の進捗を客観的に評価するため、以下のKPIを設定し、月ごとに測定・評価しています。これらのKPIは半年に一度見直しを行っており、事業の成長とDX成熟度に応じて更新しています。
顧客関連KPI
- オンライン経由の注文比率: 全注文の65%(前年比+25%)
- リピート率: 40%(前年比+10%)
- SNSからの問い合わせ転換率: 15%(目標20%)
業務効率化KPI
- 製品1点あたりの製作時間: 平均8時間(前年比-2時間)
- デジタル化された顧客データの割合: 90%(前年比+40%)
- 在庫回転率: 月3.0回転(前年比+0.5回転)
販促・ブランディングKPI
- SNSフォロワー増加率: 月平均5%増
- オンラインコンテンツ閲覧数: 月平均1,200ビュー(前年比+300ビュー)
- オンライン簡易見積もり機能の利用率: 注文者の40%(目標60%)
これらのKPIは、Googleスプレッドシートでダッシュボード化し、定期的に確認することで、DX施策の効果検証と改善に活用しています。また、KPI達成状況に応じて次の施策を優先付けする判断材料としても活用しています。
5. 経営者による情報発信と対話
一人事業主として、私自身の意思と主導のもと、お客様や格闘技コミュニティとの信頼関係構築のため、積極的に情報発信を行っています。すべての発信内容は私が直接作成・監修し、当店の経営方針やDXへの取り組みを一貫性を持って伝えることを心がけています。
デジタルでの情報発信
- Instagramでの日々の制作過程共有: 私自身が週3回以上、製作中の商品や素材、制作工程などを撮影・編集し投稿。ものづくりの過程を可視化することで、当店の価値観や品質へのこだわりを伝えています。2024年1月には「デジタル化によって変わった当店の作業工程」というテーマで投稿シリーズを展開し、DX推進による具体的な効果を公表しました。
- 公式ブログでの製品開発ストーリー: 月2回、私自身が新製品の開発背景や製作過程を詳細に記録し公開。お客様からのフィードバックをどのように製品改良に活かしているかなど、データに基づく改善プロセスも紹介しています。2024年2月の記事では「データ分析に基づく製品改良」について触れ、DXによる品質向上事例を紹介しました。
- お客様の声(レビュー)紹介: 月1回、当店の製品をご愛用いただいているお客様のレビューを、写真と共に公式SNSで紹介。実際の使用感や効果を共有することで、製品の信頼性向上に努めています。
お客様との直接対話
- LINE公式アカウントでの対話: 私自身がお客様からの質問や相談に平均30分以内に返信し、丁寧なコミュニケーションを実現しています。
- オンライン製品相談会: 月2回、私が主催してZoomを使った製品の相談会を実施。お客様一人ひとりのニーズを直接聞き取り、LINE・Webフォーム経由で簡易見積もりを提供し、最適な製品提案に活かしています。
- 格闘技ジム訪問時のデジタル活用: ジム訪問時に私自身がタブレットを活用し、その場で製品サンプルやカラーバリエーションを提示。デジタルツールを活用した効果的なプレゼンテーションを行っています。
これらの情報発信活動は、すべて経営者である私自身の判断と責任のもとで実施しており、当店のビジョンや価値観を一貫して伝えることを重視しています。
6. セキュリティ対策とシステム課題の把握
一人事業主としてデジタル化を進める上で、情報セキュリティの確保も重要課題と認識し、私自身が主導して以下の対策を講じています。また、事業の現状と課題を客観的に把握するため、2024年にIPA(情報処理推進機構)の「DX推進指標(自己診断)」を実施しました。その結果、「データ活用の体系化」に課題があることを認識し、改善策として顧客データの分析フレームワークを構築し、定期的なデータレビューを開始しました。
セキュリティ対策
- SECURITY ACTION一つ星の取得: 私の判断で中小企業向け情報セキュリティ対策である「SECURITY ACTION」の一つ星を取得・宣言済みです。2025年4月には二つ星取得を予定しており、現在その準備を進めています。一つ星取得時の宣言証はPDFで保存しており、公的機関への提出が可能な状態にあります。
- 情報セキュリティ自己宣言の公開: 私が作成した当店のセキュリティポリシーをウェブサイトに公開。お客様に安心してご利用いただくための取り組みを明確にしています。
- パスワード管理ツールの活用: 私自身で各サービスに異なる強固なパスワードを設定し、管理ツールで一元管理する体制を構築しました。
- 定期的なデータバックアップ: 私の責任のもと、週1回、重要データを外付けハードディスクとクラウドの2か所にバックアップする仕組みを確立し、実行しています。
- ウイルス対策ソフトの導入: すべてのデバイスに私自身でウイルス対策ソフトを導入し、定期的にスキャンを実施する習慣を確立しています。
- 二段階認証の設定: 私の判断で重要なアカウントには二段階認証を設定し、不正アクセスのリスクを低減しています。
システム課題の把握と対応
- 利用サービスリストの整備: 私自身が契約しているすべてのデジタルサービスを一覧化し、更新時期や費用を管理。定期的に見直しを行い、最適化を図っています。
- 定期的なリスク点検: 私が主導して月1回、セキュリティ状況やシステムの動作確認を実施。問題点を早期に発見し、対応する体制を整えています。
- 緊急時対応手順の準備: 私自身がデータ損失や不正アクセスなどの緊急時の対応手順を文書化し、万一の事態に備えています。
- 最新情報の収集: 私の判断でIPAなどのセキュリティ情報配信サービスを購読し、脅威情報を収集。新たなリスクに対応できる体制を整えています。
小規模事業者ゆえに高度な対策には限界がありますが、代表者である私自身が主体となって基本的なセキュリティ対策を着実に実施することで、お客様の大切な情報を守る体制を整えています。
まとめ:個人事業主だからこそのDX推進
当店のDXへの取り組みは、一人事業主という小規模な体制の中でも、着実に成果を上げつつあります。デジタルツールの活用により、従来は手作業で行っていた多くの業務が効率化され、その分、本来の強みである「オーダーメイド製品の品質向上」に時間を投入できるようになりました。
今後も「格闘技愛好家一人ひとりの個性を活かしたオーダーメイド製品を、デジタルの力でより身近に提供する」というビジョンのもと、継続的にDXを推進し、よりよいサービスの提供に努めてまいります。そして、個人事業主だからこそできる機動的で柔軟なデジタル活用の好事例となることを目指していきます。
当店のDXの歩みについて、今後も定期的に情報発信してまいりますので、引き続きご注目いただければ幸いです。お客様からのフィードバックも、当店の成長のための貴重なデータとして活用させていただきます。
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